血統理論とは
血統ごとにやはり特徴があります。人間でもB型が自己主張が強いとか、A型は真面目とか大まかな印象がありますよね?サラブレッドの場合はその血統の特徴をうまく引き出そうという考えのもとで作られているので、人間よりもより顕著に特徴が現れます。その特徴をうまく掴んで予想に活かすのが血統理論です。
競馬はブラッドスポーツである
競馬はブラッドスポーツだというフレーズをお聞きになったことはありますか?基本的に競馬界で走っている馬はサラブレッドと呼ばれています。「純血」という意味のあるサラブレッドですが、それは全頭が血統書つきだからなんですね。血統のわからない馬は「サラ系」と呼ばれて区別されてしまいます。
3大始祖
サラブレッドの父をずっと祖先へとたどっていくと、17-18世紀に生まれた「バイアリーターク」、「ダーレーアラビアン」、「ゴドルフィンアラビアン」という3大始祖のいづれかに行き着きます。現在競馬場で元気に走り回っているサラブレッドのうちの90%は「ダーレーアラビアン」の末裔です。
現役時代に活躍したサラブレッドの血は脈々と子孫に受け継がれていって、その産駒、そのまた産駒が活躍していくごとに、その血統の評価はあがっていきます。影響を与えやすい血統、スピードをよく遺伝する血統、底力を遺伝する血統、ダート向きの血統・・・。生産者も種牡馬と繁殖牝馬の血統を吟味し、相性の良さそうな同士を配合してまた新たなサラブレッドを産み出します。これが競馬がブラッドスポーツといわれる所以です。
特定の血統に現れる特徴
たとえば最近よく知られている種牡馬の特徴だと、サクラバクシンオーはスピードをよく伝えたり、フォーティナイナーはダート向きの産駒が多かったり・・・などですね。こういった血統の特徴がレースにもそのまま現れます。
競走馬が競馬場にデビューしていざレースに出走するのは2歳の6月からです。馬によって成長度に差があるので、早い時期に活躍できる馬と、そうでない馬がいます。そしてその成長度というのもある程度血統から予測できます。
たとえば2歳戦を得意としている仕上がりの早さに定評がある種牡馬だと、サクラバクシンオーやフレンチデピュティ。この2頭は新馬戦の勝率が20%近いのに対して、一流種牡馬にもかかわらずダンスインザダークは新馬戦の勝率が10%を割ってしまいます。
あとは芝・ダートの得手不得手では、フォーティナイナーという種牡馬はダート向きの産駒が多いと先ほど書きましたね。産駒の芝での勝率が7.8%なのに対し、ダートでは12.3%まで浮上します。アフリートという種牡馬に至っては、芝での勝率がわずか5.7%なのに対し、ダートでは11.7%と2倍以上の勝率を誇ります。この2頭の種牡馬の産駒が、芝のレースで惨敗したあとにダート戦へ出走してきたら、実は強かったというレースが過去何度もありました。このあたりに目をつけるのが血統理論です。
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