展開予想をレース予想と馬券に

レース予想の軸を展開に置くということは、展開が向くであろう馬から順番に評価するということであり、展開が向く順に出走馬をランク付けすることがレース予想とも言えます。

展開予想においてピックアップされる穴馬は、実力は低い可能性が高いので、仮に展開が向いても勝ちきれるかどうかは確信がもてません。なので、3着以内でもOKの馬券種こそがもっとも展開予想の威力を発揮するフィールドと言えます。

 

展開予想をレース予想に

展開予想が出来るようになっても、それをレース自体の予想に繋げることが出来なければ意味がありません。展開予想をレース予想の中心に置く以上、出走馬の中でどの順番で展開が向くかを考えることが、そのままレース予想へと繋がると言えます。

展開の向き方として、位置取りが向く場合とラップが向く場合の2つがあります。位置取りが向くかどうかは、そのままレース展開予想を取り入れればいいですが、ラップが向くかどうかは、馬の適性とも関わってくるので、まずは位置取りが向くかどうかを重視しましょう。

  

展開が向く順にランク付け

レース予想をする際に、誰もが本命(◎)となる馬を決定すると思います。◎とは、自分の中で考えている最も勝つ確率が高いと思っている馬、あるいは最も2着以内・3着以内に入る確率が高いと思っている馬です。以下、○、▲、△・・・と細かく分類するかは別ですが、馬券に絡みそうな馬をピックアップしていくのがレース予想です。

レース予想の基盤を展開予想にするということは、言ってみれば最も展開が向くと思われる馬を◎に据え、以下展開が向きそうな順に○、▲、△・・・とピックアップしていくことと同意です。レース展開が向く順にランク付けすることで、レース予想へと発展し、馬券購入への道しるべとなるのです。

「展開が向く」と一言で言いましたが、展開の向き方には2種類あり、「位置取り」が向く場合と、「ラップ」が向く場合があります。後者の場合は、馬の能力の適正とも関連してきます。

  

位置取りが向く

一般的に展開が向くと言う場合は、位置取りが向くことを指します。スローペースであれば先行脚質が有利となり、ハイペースであれば差し脚質が有利となり、度合いが極端であればあるほど、それぞれ極端な脚質が有利となります。位置取りが向くということは、そのまま脚質が向くとも言えます。

   

位置取りはグループ単位

位置取りが向くということは、馬群の中でのポジションが有利な場所だったということです。本来ならば、レースの中で「もっとも」位置取りが向く馬というのは1頭しかいないと言えますが、正確に個々の馬ごとの格差を掴むことは出来ないので、馬群における位置取りをグループ別に分類するのが現実的と言えます。

馬群におけるグループを把握する手段としては、それぞれの脚質ごとにグルーピングします。そして、各脚質がどういう順に展開が向きそうかを考えます。

   

最も位置取りが向くグループとその前後からピックアップ

脚質ごとに展開がどの程度向くかを考える際に、まずは最も展開が向きそうな脚質を把握します。最も展開が向くであろう脚質をピックアップしたならば、その前後の脚質が準じて展開が向く脚質と言えます。位置取りの向き不向きは、ペースの向き不向きです。最もペースの向く脚質の前後が、それに準じてペースが向くからです。

最も位置取りが向くグループを中心に、レース予想を組み立てます。基本としては、最も位置取りが向くグループから予想の軸(◎)となる馬を探し、そのグループの残りの馬と、その前後に位置どる馬から、相手となる馬券の対象を選択します。

  

ラップが向く

展開が向くという中には、「ラップ」が向くという意味もあります。ラップが向くというのは、位置取り云々ではなく、馬の能力の適性が絡んできます。

仮に、スローペースによって先行脚質の馬に位置取りが向いたとしても、スローペースということは、それだけ後傾ラップとなり、終いの決め手が重要視されるので、一瞬の脚がない馬には有利とは言いがたく、逆に差し脚質の馬でも一瞬の脚に自信がある馬は有利と言えます。

一方で、ハイペースによって差し脚質の馬に位置取りが向いたとしても、ハイペースということは、前傾ラップになり、道中のペースが速くなるので、差し脚質の馬も追走にかなりスタミナを浪費します。そのため、末脚を削られてしまい、一瞬の脚に自信のある馬は持ち味を生かせず、逆に一瞬の脚はなくてもだらだらと長く脚を使える馬は有利となります。

ラップが向くかどうかは、展開予想をした後に、さらに馬の能力と適性についても把握してなければ判断できません。なので、まずは位置取りが向くかどうかを予想するのに全労力を費やしましょう。展開予想の精度が上がり、さらなるステップアップを図る時に馬の能力の適正は必要となるので、その時はラップが向くかどうかも考えていきましょう。

     

展開予想を馬券に

展開予想のメリットは、実力が低いと思われている人気のない馬を拾うことが出来る点あり、一方で実力が高いと思われている人気馬を消すことが出来る点です。人気のない馬は、それだけ実力も低いことが多いので、展開が向いても勝ちきれるかどうかはわかりません。なので、3着以内に入った時に確実に拾えるように馬券を組み立てることが大事です。

  

展開の向く穴馬を拾うのが目的

展開予想を予想法の軸に据えている以上は、展開が向く穴馬を拾い、同時に展開の向かない人気馬を消すことが目的です。仮に、展開予想がピタリと的中し、展開の向かない人気馬を消すことが出来、上位入線馬が予想通りだったとしても、それが馬券に繋がらなければ意味がありません。

上位入線馬が予想通りだったならば、馬券も的中しているはずだと思うかもしれませんが、馬券の種類や買い方次第では抜けてしまう可能性もあります。その可能性を出来るだけ低くし、回収率を高めるためには、馬券の種類と買い方を考える必要があります。

   

穴馬=勝ち切れない馬

展開が向けば、穴馬でも上位入線することは可能です。しかし、穴馬ということは実力は低いことが多いので、1着に確実になれるかとなると微妙といわざるを得ません。勝ちきれずに2・3着となることも多々あるでしょう。

しかし、穴馬というからには人気がない馬なので、穴馬が上位に突っ込んできた場合には、出来る限り馬券として拾いたいものです。それでは、どうすれば穴馬を馬券という形で拾うことが出来るでしょうか。

   

3着でもOKの馬券で効果を発揮

勝ちきる力がない穴馬であったとしても、3着以内なら十分可能です。ならば、3着に入っても馬券として通用する馬券種を購入すればいいのです。

3着でもOKの馬券となると、複勝か3連複、3連単ということになります。複勝を買う場合は、その当たりやすさゆえにオッズも低く抑えられているので、基本の購入馬券を複勝だけに絞るのが最も有効でしょう。

しかし、複勝なんてみみっちい馬券をいちいち買っていられるかという方は、3連複か3連単をお奨めします。展開予想で狙った穴馬が3着以内に入線しているということは、その展開予想が的中していることに他ならず、ならば他に上位入線している馬も拾えている可能性が高いからです。

穴馬が絡んでいる時の3連複・3連単の配当はご存知の通り簡単に万馬券を超えます。穴馬を狙うという意味で、的中率はそれほど期待できませんが、一度ハマってしまえば投資額に簡単にお釣りが来ます。そのためにも、3着以内に狙った穴馬が入線した時は、出来る限り馬券として拾いたいものです。

   

無理に買い目を絞らない

これは、管理人の経験からの助言ですが、無理に買い目を絞ることは得策とは言えません。的中率の低さゆえに、毎回の点数を出来るだけ削って投資を減らしたいという考えが、どうしても馬券購入時に頭を過ぎりますが、一度的中してしまえば簡単に回収率はプラスになります。

穴馬から馬券を買う際に、最悪のシナリオと言えるのは、無理に買い目を削ったために、せっかく穴馬が上位入線した時に取りこぼすことです。これをすると、回収率上昇の絶好の機会を一つ失った上に、精神的にもダメージを負います。管理人もこれで何度も痛い目を見ました。

3連馬券は、買い目が多くなるがゆえに、1点あたりの金額はあまり多くならないのが普通です。買い目をけちることで浮く金額なんでたかが知れています。わずかな金額をけちったために、大きなリターンを逃すことだけはしてはいけません。なので、無理に買い目を絞らず、我慢することが大切です。

 

「展開予想をレース予想と馬券に」まとめ

①レース予想の軸を展開に置くということは、展開が向く順にランク付けするということ
②展開の向き方には、「位置取り」が向く場合と「ラップ」が向く場合の2種類がある
③位置取りが向く場合は、脚質がグループ単位で有利になるということ
④最も位置取りが向く脚質と、その前後の脚質の馬で予想を組み立てる
⑤展開予想の目的は、展開が向く穴馬を馬券の形で拾うということ
⑥穴馬は勝ちきれない場合が多いので、3着でもOKの馬券を購入することが重要
⑦無理に買い目を絞ることは得策ではない

展開予想のスキルが向上したら、それをレース予想と馬券に落とし込むことが重要です。

レース予想の軸を展開に置くということは、展開が向くであろう馬から順番に評価するということであり、展開が向く順に出走馬をランク付けすることがレース予想とも言えます。

展開の向き方には、「位置取り」が向く場合と、「ラップ」が向く場合の2種類があります。一般的に展開が向くと言われるのは「位置取り」が向いた場合で、馬単位でそれを判断するのは難しいので、各脚質のグループごとに判断します。

展開予想をレース予想に反映させる際に、最も展開が向くと思われるグループから軸となる馬を選択し、そのグループの残りの馬と、その前後のグループの馬から予想を組み立てます。

展開予想のメリットは、展開が向く人気のない馬を拾い、展開が向かない人気馬を消せるところにあります。穴馬をピックアップでき、その馬が上位入線した時には、確実に馬券として拾いたいところです。

穴馬は実力が低い可能性が高いので、展開が向いても勝ちきれるかは微妙です。なので、3着以内でもOKの馬券でこそ効果を発揮します。特に3連複・3連単で有効です。この時、無理に買い目を絞ることにより取りこぼすのは大きな痛手なので、買い目を絞りたくても我慢することが重要です。

展開予想をレース予想と馬券に繋げる方法を見てきました。レース展開予想の基本的な手順に関してはこれで大体つかめたと思います。次は、おまけの要素としてレース展開の格言集を見ていきます。

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